青果卸の 4 大課題
ご相談で伺うことが多い、青果卸で共通する現場課題を 4 つに整理しました。それぞれ、詳しい解説記事と着手順序を用意しています。
関連する制度・動向
青果卸の現場に影響する制度・業界動向を扱った記事です。
青果卸のシステム化で私たちが大切にしていること
青果卸の業務システム化で私たちが最優先しているのは、ベテラン発注担当者の朝のルーチンを止めない ことです。既製 SaaS の「品目別の発注点を数値で設定してください」型 UI は、「相場が下げ止まっている × 週末に天気が崩れる予報 × 主要小売の特売週」という条件式で判断する青果卸の実務を扱えず、多くの中小青果卸で運用が続かない構造になっています。
私たちのアプローチは、ベテランが朝見ている 5-7 種類の判断材料 (市場相場・天候・特売予定・取引先の当日発注・現在の在庫) を 1 画面に集約し、最後の意思決定はベテランに残す こと。産地ロット別の「だいたいの置き場」を画面に書き写し、鮮度落ちの廃棄理由を日次で記録することで、翌朝の売り切り判断と発注見直しが仕組みで支えられる状態を作ります。
着手順序の目安
- 1 ヶ月目: 現状観察 — 発注担当者と検品担当者に密着し、市場相場・天候・取引先動向をどう組み合わせて判断しているかを観察。
- 2〜3 ヶ月目: 判断材料表示画面の追加 — 入力経路は触らず、ベテランが見ているものを 1 画面に集約する観察型画面を追加。産地ロット別の在庫場所メモも同時に画面化。
- 3〜6 ヶ月目: 判断記録と廃棄記録の蓄積 — 発注結果・廃棄理由・売り切り判断のメモが蓄積し、翌朝の判断材料と後継者への引継ぎ資産に変わっていく。
青果卸のよくある質問
相場が毎日動く青果で、システムが実務についていけますか?
相場そのものを自動で当てにいくのではなく、担当者が相場を見て決めた結果と理由を残す設計にします。判断はベテランに残し、後から「なぜその値で仕入れたか」を振り返れる記録に変えていきます。
産地やロットで在庫がこまかく分かれますが、画面で管理できますか?
できます。産地・入荷日などの区分を今の呼び方のまま項目にし、どこに何があるかを 1 画面で追えるようにします。棚の置き方や呼称を変えていただく必要はありません。
発注点がベテランの頭にしかありません。引き継げますか?
引き継ぎを急かすことはしません。まずはベテランが朝見ている判断材料を 1 画面に集約し、判断結果とメモを蓄積するところから始めます。3 ヶ月分たまると、後継者が過去の判断を振り返れる資産になっていきます。
棚卸し差異が毎回出ますが、原因まで分かりますか?
差異をゼロにすることより、いつ・どの区分で差が出やすいかを見える化することを優先します。原因の当たりがつく状態にし、現場の運用を大きく変えずに差異を減らす糸口を一緒に探します。
最初の 60-90 分のヒアリングから、整理メモ・画面ラフ・松竹梅プランのお渡しまで、費用は発生しません。 「朝の発注判断がベテラン担当者に依存」「産地別ロットの在庫場所が頭にしかない」「特売週の急発注で在庫が読めない」等、青果卸特有の状況で結構です。