食品卸の 4 大課題
ご相談で伺うことが多い、食品卸で共通する現場課題を 4 つに整理しました。それぞれ、詳しい解説記事と着手順序を用意しています。
関連する制度・動向
食品卸の現場に影響する制度・業界動向を扱った記事です。
食品卸のシステム化で私たちが大切にしていること
食品卸の業務システム化で私たちが最優先しているのは、賞味期限管理・温度記録・請求書対応が「現場のうえ」に載る負担を最小化する ことです。既製 SaaS の在庫管理機能は「品目 × 数量」の管理は得意ですが、賞味期限別ロット・産地・取引先別フォーマットの掛け合わせを扱いきれず、多くの中小食品卸で Excel と紙の並行運用が続く原因になっています。
私たちのアプローチは、既存の入荷伝票・廃棄伝票・温度記録用紙のフォーマットを変えず、記録の粒度と検索性だけを画面で追加する こと。3 分の 1 ルールに基づく賞味期限切迫アラート、HACCP 温度記録の異常値抽出、取引先別フォーマットの請求書フォーム吸収 ── これらを段階的に画面化し、担当者が新しい業務手順を覚え直す負担を発生させないよう設計します。
着手順序の目安
- 1 ヶ月目: 現状観察 — 入荷検品・出荷・温度記録・請求書対応の各担当者に密着し、既存の伝票・Excel・紙の運用を全て書き出す。
- 2〜3 ヶ月目: 記録の粒度追加 — 既存伝票フォーマットを変えず、賞味期限ロット別の記録・温度記録の画面転記・請求書フォーマットの入力側吸収を段階的に画面化。
- 3〜6 ヶ月目: アラート・集計の追加 — 期限切迫アラート・温度異常値・取引先別集計を追加し、日次で判断できる状態へ。食品ロス削減法の再生利用等実施率報告にも使える集計粒度を確保。
食品卸のよくある質問
賞味期限の管理を始めると、今の入力の手間が増えませんか?
増やさない前提で設計します。今使っている入荷・出荷の入力に賞味期限の項目を足すだけにとどめ、二重入力にならない範囲から始めます。まず FIFO(先入れ先出し)の抜けだけを画面で拾う小さな一歩からで結構です。
取引先ごとに請求書のフォーマットがバラバラですが、対応できますか?
できます。取引先ごとの様式を無理に一本化せず、今の様式を残したまま出力できる形を検討します。フォーマットを揃えることをお願いするのではなく、こちらが合わせる方針です。
HACCP の温度記録は、今の手書き巡回をやめないといけませんか?
やめる必要はありません。巡回と手書きは残したまま、異常値と記入漏れだけを画面で拾う進め方にできます。現場の動きは変えず、後から確認・提出する手間を減らします。
廃棄金額を見える化すると、現場が責められる雰囲気になりませんか?
犯人探しではなく、どの商品・どの期限帯でロスが出やすいかを淡々と積み上げる画面にします。担当者を評価する道具ではなく、発注や陳列の見直し材料として使える形を目指します。
最初の 60-90 分のヒアリングから、整理メモ・画面ラフ・松竹梅プランのお渡しまで、費用は発生しません。 「賞味期限の管理が Excel と紙台帳で二重」「HACCP 温度記録が現場負担」「取引先ごとの請求書フォーマット対応で経理が疲弊」等、食品卸特有の状況で結構です。